株式会社IP-RoBo(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩原将文、以下IP-RoBo)はエクスウェア株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:滝本賀年、以下エクスウェア)と共同で、人工知能が特許庁に既に出願・登録済み商標との類似度を判定し商標登録の可能性を判断するサービス「TM-RoBo(ティーエム・ロボ)」の試験サービス(クローズドβ版)を2018年4月4日(水)より開始いたします。 なお、本サービスは2018年4月4日に東京ビックサイトで開催される「AI・人工知能EXPO」にてエクスウェアのブース(東3ホール【2-31】)にて展示いたします。
■TM−RoBoサービス背景
特許庁のステータスレポート2017によると、2016年の商標出願件数は、現在の商標制度の下では最高の161,859件と、前年比で10%増加しています。中小企業に絞ってみると、その増加数は20%にものぼり、ブランド保護の動きが中小にまで広く浸透してきていることが伺えます。
その一方で、商標の出願、登録には専門的なノウハウが多く、誰もが簡単に出願できるわけではありません。また、確実な商標登録を行うには特許庁に出願・登録済み商標の調査に多くの時間を割かなければならないのが現実です*1。
経済産業省所管の独立行政法人工業所有権情報・研修館が提供している特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)では、特許庁に出願・登録済みの商標の検索はできるものの、登録できるか否かで重要となる類否に関する情報の提供については十分とは言い難いのが現状です。
そこで、この度IP-RoBoでは、商標の類否判定におけるノウハウを人工知能(AI)化し、出願・登録済み商標との類似度を数値化するのに成功しましたので、効率的な出願をサポートするサービス「TM-RoBo」の提供を開始することとしました。
■「TM-RoBo」とは
TM-RoBoは、商標の専門家である弁理士、弁護士と、人工知能(AI)に関する開発経験を豊富に持つAIエンジニアが共同して開発したサービスです。任意の2つの商標を入力すると、両者の類似度を数値化して表示します。また、権利取得したい商標を入力すると、特許庁に出願・登録済みの商標から一定の関係にある商標を抽出したうえで、これらの商標との類似度を数値化して表示するとともに、権利取得したい商標の商標登録の可能性を百分率で表示します。
TM-RoBoの人工知能(AI)は、過去の審決の情報や専門家のノウハウ等を独自の手法で機械学習*2させることで、高い精度での類否判定を行います。
■「TM-RoBo」の機能
TM-RoBoは商標出願に伴う類似商標の調査、判断を支援するための以下の機能を提供しています。
◎類否判定機能
任意の2つの商標を入力することで、人工知能が2つの商標の類似度を判定します。
例えば、権利取得したい商標と気になっている登録商標を入力すれば、ピンポイントでの類否判断が可能となります。
◎登録可能性判定機能
権利取得したい商標と権利取得したい指定商品、指定役務に関する類似群コードを指定することで、特許庁に出願・登録されている全商標から関連性の高い商標を抽出したうえで、権利取得したい商標とそれらの商標との類似度を判定し、商標登録の可能性を百分率で表示します。*3、*4
◎フィードバック機能
商標専門家にのみ提供される機能で、人工知能の判断結果に対する見解を入力することで、追加学習を行い、人工知能の判定の正確性を更に進化させていきます。
(試験サービスでは未提供)
◎専門家マッチング機能
商標専門家と一般ユーザ向けの機能で、類否判定の結果に応じた商標の専門家とのマッチングを行います。
(試験サービスでは未提供)
◎レポーティング機能
TM-RoBoを活用して類否判定した結果をPDFでダウンロードすることができます。
(試験サービスでは未提供)
◎類似群コード提案機能
権利取得したい商標の対象となる商品やサービスを入力することで、類似群コードの候補を表示します。(試験サービスでは未提供)
■試験サービスについて
TM-RoBo試験サービスでは、ユーザ登録していただいた方に無償で本システムをご利用頂くことができます。
試験サービス期間:2018年4月4日 〜 2018年6月末(予定)
料金:無償
Webサイト:http://www.tm-robo.com/
*1、他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、商標を使用する商品・役務が同一又は類似であるものは登録することができません(商標法第4条第1項第11号)。
*2、機械学習とは、人工知能が様々な判断を行うため、人間と同様に様々なデータをコンピュータに学習させ、特性、規則性、基準などのパターンを見つけ出すことをいいます。
*3、商標権は、マークと、そのマークを使用する商品・サービスの組合せで一つの権利となっており、出願する際には、使用する商品(指定商品といいます)、使用するサービス(指定役務といいます)を商標と一緒に指定する必要があります。
*4、特許庁の審査実務上、同じ類似群コードが付された商品・役務については、原則として互いに類似するものと推定されます。
■株式会社IP-RoBoについて
社 名 :株式会社IP-RoBo( http://www.ip-robo.co.jp/ )
代表者 :代表取締役社長 岩原 将文(いわはら まさふみ)
所在地 :東京都港区白金台3-1-1-402
設 立 :2018年3月20日
資本金 :600万円
事業内容:
1. コンサルティング事業(知的財産に関わるコンサルティング全般)
2. Webサービス事業(知的財産に関わるインターネット情報サービス)
3. ソフトウェア開発事業(知的財産に関わるソフトウェアの設計、開発)
■エクスウェア株式会社について
社 名 :エクスウェア株式会社( http://www.xware.co.jp/ )
代表者 :代表取締役社長 滝本 賀年(たきもと かずとし)
所在地 :東京都東品川4−10−27 住友不動産品川ビル13階
設 立 :1995年3月28日
資本金 :1,000万円
事業内容:
1. 人工知能・ロボット事業(人工知能やロボットに関する研究開発、受託開発)
2. 社会インフラ・エンタープライズ事業(大型業務システムのコンサルティング、設計、構築)
3. スマートデバイス・IoT事業(IoT機器の設計開発、スマートデバイスアプリ開発)
4. 各種インターネットサービス