このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2018年3月16日~3月23日の8日間、2018年春から働き始める、または、就職してから1年経つ20~29歳の男女に対し、今年で5回目となる「社会人1年目と2年目の意識調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
◆アンケート調査結果◆
社会人1年生の初任給の使いみち 「貯蓄」がダントツ
「親への贈り物」を買いたい社会人1年生は3割半、社会人2年生の実際の使いみちより高め
まず、2018年春から働き始める社会人1年生(500名)に、初任給はどのようなことに使いたいか聞いたところ、「貯蓄に回す」が54.6%で最も多く、次いで、「生活費(食費など)に充てる」が38.8%、「親への贈り物を買う」が36.2%、「自分にちょっと良い物を買う」が29.2%、「親をご馳走につれていく」が25.6%となりました。初任給を貯蓄に回そうと考えている社会人1年生が多いようです。 次に、就職してから1年が経つ社会人2年生(500名)に、初任給はどのようなことに使ったか聞いたところ、「貯蓄に回す」(42.0%)が最も多く、「生活費(食費など)に充てる」(38.6%)、「自分にちょっと良い物を買う」(29.6%)、「親への贈り物を買う」(24.6%)、「友人と飲み会・食事会を楽しむ」(23.2%)が続きました。 社会人1年生と2年生を比べてみると、「貯蓄に回す」(社会人1年生54.6%、2年生42.0%)や「親への贈り物を買う」(社会人1年生36.2%、2年生24.6%)では社会人1年生のほうが高くなったのに対し、「友人と飲み会・食事会を楽しむ」(社会人1年生17.0%、2年生23.2%)では社会人2年生のほうが高くなりました。 (図1)
社会人1年目にかかった費用の平均 「身だしなみ」5万円 「プライベートな付き合い」18.5万円
社会人1年目の「貯蓄額」は平均46.3万円 「実家に入れた金額」は平均12.4万円
社会人2年生が設定する30歳時点の目標貯蓄額 「1,000万円以上」が最多 平均は602万円
続いて、社会人2年生(500名)に、社会人1年目の生活でかかった金額を聞いたところ、平均額は、「身だしなみ(スーツ・化粧品など)」にかかった金額では49,679円、「プライベートな付き合い・交際」にかかった金額では184,584円、「自己投資(セミナー参加、書籍購入など)」にかかった金額では19,067円となりました。 また、貯蓄や実家への仕送りについても聞いたところ、「貯蓄した金額」では、平均額は462,592円となり、「実家に入れた金額」では、平均額は124,297円でした。 (図2)
そして、30歳時点の目標貯蓄額を聞いたところ、「1,000万円以上」(23.4%)との回答が最も多く、「500万円台」が17.4%となり、平均額は602万円になりました。“30歳までに1,000万円以上の貯蓄をしよう”という高い目標を設定している社会人2年生は少なくないようです。 (図3)
社会人1年生・2年生の将来設計 「結婚」の平均計画年齢は30歳、「第一子誕生」は32歳
社会人1年生・2年生が達成したい年齢の平均 「マイカー購入」は31歳、「マイホーム購入」は37歳
社会人1年生・2年生は、結婚や第一子の誕生などの将来設計(=ライフプランニング)について、具体的に何歳くらいまでに達成したいとの計画を立てているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、将来設計について聞きました。 まず、どのくらいの人が計画を立てているのかをみると、「結婚」では62.1%、「出産(第一子の誕生)」では56.7%となりました。半数以上の社会人1年生・2年生が、結婚や出産の計画を立てていることがわかりました。一方、「マイホーム購入」では34.1%、「マイカー購入」では32.9%でした。マイホームやマイカー購入の計画を立てている人は3人に1人のようです。また、「リタイア生活」では45.1%でした。社会人生活が始まったばかりですが、リタイア生活の計画を立てている人は少なくないようです。 (図4)
それでは、計画を立てている人は、何歳までに達成したいと思っているのでしょうか。 達成したい年齢の平均をみると、「結婚」は30.1歳、「出産」は32.0歳、「マイカー購入」は31.2歳、「マイホーム購入」は36.9歳となりました。結婚や出産、マイカー購入は“30代前半までに”、住宅購入は“30代半ばまでに”というのが、社会人1年生・2年生の平均的なライフプランのようです。 男女別にみると、「結婚」は男性31.2歳、女性29.1歳、「出産」は男性33.2歳、女性30.8歳となり、女性のほうが早めに行う計画を立てているようです。 (図5)
社会人1年生・2年生が挙げる良い会社の3大条件 「人間関係良好」「福利厚生充実」「高給」
社会人1年生が魅力を感じるポイント 「福利厚生充実」「経営の安定度」「柔軟な働き方」など
全回答者(1,000名)に、『良い会社(職場)』だと感じるのは、どのような会社(職場)か聞いたところ、「職場の人間関係が良い」が最も多く58.3%、次いで、「福利厚生が充実している」が51.9%、「給与が高い」が41.7%、「残業前提の働き方でない」が36.5%、「能力を高める機会がある(教育がしっかりしているなど)」が33.2%となりました。職場の人間関係の良さ、福利厚生の充実、給料の高さを良い会社(職場)の条件にしている人が多いことが明らかになりました。 男女別にみると、「職場の人間関係が良い」(男性51.4%、女性65.2%)や「福利厚生が充実している」(男性43.8%、女性60.0%)、「残業前提の働き方でない」(男性31.2%、女性41.8%)では男性よりも女性のほうが10ポイント以上高くなりました。 また、社会人1年生と2年生の回答を比較すると、「福利厚生が充実している」(社会人1年生55.4%、2年生48.4%)、「事業・経営が安定している」(社会人1年生37.0%、2年生28.6%)、「柔軟な働き方ができる(リモートワークなど)」(社会人1年生31.2%、2年生26.0%)では、社会人1年生のほうが高くなりました。社会人1年生は、福利厚生が充実している会社や経営が安定している会社、フレキシブルな働き方ができる会社に魅力を感じる傾向があるようです。 (図6)
社会人2年生が設定する30歳時点の目標年収 男性は平均474万円、女性は平均408万円
良い会社の条件の3位に「給与が高い」がランクインしていましたが、収入の目標はいくらくらいに設定しているのでしょうか。 社会人2年生(500名)に、30歳時点の目標年収を聞いたところ、「300万円台」(24.8%)や「400万円台」(19.2%)、「500万円台」(20.8%)に回答が集まり、平均額は441万円となりました。 男女別にみると、男性では「500万円台」が26.0%で最も多く、平均は474万円、女性では「300万円台」(30.8%)が最も多く、平均は408万円となりました。 (図7)
社会人1年生の32%、2年生の16%が「定年まで働きたい」と貫徹意向
社会人1年生の9%、2年生の27%が「すでに辞めたい」と退職意向
社会人1年生が定年まで働きたい理由 「就職先に満足」「安定志向」「転職は大変」「老後のため」
社会人2年生がすでに辞めたい理由 「やりたいこと発見」「人間関係」「給料が低い」「休みが少ない」
全回答者(1,000名)に、最初に就職する(した)会社で、どのくらいの間、働いていたいと思うか聞いたところ、「定年まで働きたい」は社会人1年生では32.2%、社会人2年生では16.4%となったのに対し、「すでに辞めたい」は社会人1年生では8.6%、社会人2年生では27.2%となりました。 (図8)
次に、社会人1年生が定年まで働きたいと考える理由と社会人2年生がすでに辞めたいと考える理由を自由回答で聞きました。 社会人1年生が定年まで働きたいと考える理由をみると、「良い企業に就職したと思っている(男性・22歳)」といった内定先を良い企業だと感じているというものや、「ずっとやりたかったことで、最後まで頑張りたい(女性・22歳)」といった希望の職に就け頑張り抜きたいというもの、「安定した生活を送りたい(男性・23歳)」といった安定した生活のためというものが多く挙げられました。他方、「転職活動が大変そう(女性・22歳)」といった転職に対する不安を理由とするものや、「老後の貯蓄のため(男性・24歳)」といった老後の貯蓄を意識した回答もみられました。 社会人2年生がすでに辞めたいと考える理由をみると、「いろいろな仕事をしたい(女性・24歳)」や「他にやりたいことをみつけた(男性・23歳)」といった理由がみられた一方、「人間関係がうまくいかない(女性・23歳)」といった人間関係に関するものや、「給料が低い(男性・23歳)」といった給料面を理由とするもの、「休みが少ない(女性・20歳)」といった休暇に関するものが多く挙げられました。 (図9)
すでに辞めたい社会人2年生が入社後に感じたギャップ 「忙しい(仕事量が多い)」がダントツ
続いて、社会人2年生(500名)に、実際の社会人1年目の生活と、その前(入社前/奉職前)にイメージしていた生活とで、ギャップがあって驚いたことは何かを聞いたところ、1位「忙しい(仕事量が多い)」(43.6%)、2位「覚えることが多い(業務範囲が広い)」(39.8%)、3位「金銭的に余裕がない(社会人生活にお金がかかる)」(26.4%)、4位「責任を担う」(23.6%)、5位「有給休暇が取得しづらい」(23.2%)となりました。仕事量の多さや、業務範囲の広さに驚いたという人が多いようです。 ここで、すでに辞めたいと思っている人(136名)についてみると、「忙しい(仕事量が多い)」(55.9%)や「有給休暇が取得しづらい」(36.8%)、「サービス残業がある」(34.6%)、「研修が不十分」(25.0%)において、全体より10ポイント以上高くなりました。 (図10)
先輩社会人必見!社会人1年生・2年生のやる気に火がつくセリフ 1位は「君がいて助かった、ありがとう」、女性の53%がこの言葉で燃える
社会人1年生・2年生にとって、先輩社会人から言われてやる気に火がつくセリフや、逆にやる気が奪われるセリフとはどのようなものなのでしょうか。 まず、全回答者(1,000名)に、落ち込んでいるとき(仕事上で失敗したときなど)に、先輩社会人に言われたら、やる気に火がつくセリフを聞いたところ、「君がいて助かった、ありがとう」が45.7%で最も多く、次いで、「本当によく頑張った」が29.5%、「何でも相談してね」が27.6%、「一緒に乗り越えよう」が18.5%、「失敗なんか気にせず前進だ」が15.2%で続きました。感謝の言葉や褒め言葉によってやる気に火がつく人が多いことがわかりました。 男女別にみると、「君がいて助かった、ありがとう」(男性38.4%、女性53.0%)や「本当によく頑張った」(男性24.8%、女性34.2%)、「一緒に乗り越えよう」(男性15.2%、女性21.8%)では女性のほうが高くなりました。女性は、感謝の言葉、褒め言葉のほか、自分を支えてくれていることがわかるような励ましの言葉でもやる気に火がつくようです。 (図11)
先輩社会人は要注意!社会人1年生・2年生のやる気を奪うセリフ 1位「この仕事向いてないんじゃない?」2位「ゆとり世代だなぁ」3位「私が若いころは○○だった」
「やる気ある?」「そんなことは常識でしょ」「学生気分が抜けてない」も5人に1人がNG認定
次に、全回答者(1,000名)に、先輩社会人に言われたら、やる気が奪われるセリフを聞いたところ、1位「この仕事向いてないんじゃない?」(31.0%)、2位「ゆとり世代だなぁ」(24.5%)、3位「私が若いころは○○だったのに」(21.8%)、4位「やる気ある?」(21.6%)、5位「そんなことは常識でしょ」(19.3%)、6位「学生気分が抜けてないんじゃない?」(18.9%)となりました。仕事に対する適性や姿勢・やる気を否定されるようなセリフを言われると、やる気や意欲が奪われてしまう社会人1年生・2年生が多いようです。 男女別にみると「この仕事向いてないんじゃない?」(男性26.2%、女性35.8%)では女性のほうが高くなりました。 (図12)
社会人1年生・2年生のリフレッシュ法 3位「ネット動画視聴」、2位と1位は?
仕事で疲れたとき、社会人1年生の3人に1人は「ゲーム」で気分転換
仕事で疲れたとき、社会人1年生・2年生はどのような気分転換やリフレッシュをしたいと思っているのでしょうか。 全回答者(1,000名)に、仕事で疲れたときに、気分転換やリフレッシュのためにすること(社会人1年生にはどのようなことをすると思うかで聴取)を聞いたところ、1位は「美食(美味しいものを食べる)」で45.8%、2位は「入浴」で36.8%、3位は「ネット動画視聴」で35.0%、4位は「友人との会話」で34.9%、5位は「音楽鑑賞」で34.6%となりました。 社会人1年生と2年生を比較してみると、「ゲーム」(社会人1年生32.4%、2年生27.2%)では社会人1年生のほうが高くなりました。気分転換やリフレッシュのためにゲームをしたいと思う人は社会人1年生に多いようです。 (図13)
「遅刻・欠勤連絡をLINEで」肯定派5割弱、「遅刻・欠勤連絡を親にしてもらう」肯定派1割超
「先輩からおごってもらえると思って財布を出さない」否定派8割強
「不要な残業」否定派8割半、「有休全消化」肯定派8割強、「相談なしの有休申請」否定派7割弱
仕事中の行動や振る舞いについて、社会人1年生・2年生はどのような感覚を持っているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、いくつかの項目を提示し、それぞれアリだと思うか、ナシだと思うか聞きました。 まず、《メモをスマホやタブレットでとる》では「アリ(肯定派)」は60.5%、「ナシ(否定派)」は39.5%となりました。スマホなどでメモをとることについては、肯定派が多いようです。遅刻・欠勤連絡については、《遅刻・欠勤連絡をメールやLINEでする》では「アリ」は47.8%、《遅刻・欠勤連絡を親にしてもらう》では「アリ」は10.6%となりました。また、《先輩からおごってもらえると思って財布を出そうとしない》では「アリ」は17.3%、「ナシ」は82.7%と、否定派が多数となりました。 (図14)
次に、残業や休暇について聞いたところ、《必要もないのに残業をしている》では「アリ」は14.5%、「ナシ」は85.5%、《有給休暇を付与年度内に(ほぼ)全て消化する》では「アリ」は82.7%、「ナシ」は17.3%、《上司に全く相談をしないで有給休暇の申請をする》では「アリ」は31.3%、「ナシ」は68.7%となりました。有休全消化は肯定派が多数、必要のない残業や上司に事前相談をしない有給休暇申請は否定派が多数となりました。 (図15)