【2018年6月22 日】外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社 (https://www.hays.co.jp/ 本社:港区、マネージング・ディレクター:マーク・ブラジ、以下ヘイズ)はこの度、採用動向レポート「インサイドストーリー保険業界版」を公開しました。
InsurTech(インシュアテック)が保険の販売方法は大きな変化をもたらす InsurTech(インシュアテック)の進化によって、保険の実施・販売方法は大きな変化を遂げ、日本の保険業界は、人工知能(AI)やブロックチェーンといった新興テクノロジーの秘められた可能性に徐々に向き合いつつあります。それと同時に、保険業界は、あらゆるレベルの求職者から見た魅力を高めることにも注力しなければなりません。 こうした破壊的テクノロジーは日本の保険業界のあらゆる面に革命をもたらす可能性が高いものの、その影響が最も強く表れているのはセールス部門であり、特にセールスの仕事のやり方には大きな影響が出ています。 「収益をもたらすセールス部門の職員は、保険会社の牽引役であり、消費者と接点を持ち、やり取りするためのより優れたプラットフォームを常に探し求めています」と、ヘイズ・ジャパンのマネージング・ディレクター、マーク・ブラジは話します。「一般的に言って、保険に関するすべてのイノベーションはセールスと密接に関係しており、今後はセールスに関するイノベーションに多くの重点が置かれることになるでしょう」 採用は依然困難。企業は人材育成や働きやすさをアピール 現時点では、保険会社は新年度に必要な人員を増強するため、依然として従来型のセールス・プロフェッショナルを採用しようとしています。こうした人員の空白を埋めることは容易ではありませんが、その中でも特に難しいのが保険数理(アクチュアリー)のスキルを持った求職者を見つけることです。 ブラジは次のように指摘します。「アクチュアリーは商品からリスク、財務に至るまで、業界の幅広い分野で活用されるため、常に需要があります。残念ながら、保険業界は必ずしも銀行業界ほど求職者に対する訴求力が高いわけではなく、アクチュアリーとセールス・プロフェッショナルは、金融サービスの中でもより人気の高い分野に引きつけられる可能性があります」 この問題に対処するため、企業は自社従業員の育成方法を見直しつつあります。過去24カ月間には、職員のスキルを高めるための社内研修プログラムを作成することがトレンドとなり、社内から職員を昇進させる大きな動きがありました。また、昨年見られた保険会社での最も大きな変化は、育児や介護のために休職していた女性をはじめとする女性従業員の活用方法の開発に取り組む姿勢でした。 「多くの企業は、自社が女性にとって優れた職場であると言えるよう、懸命に努力しています。フレックスタイムや在宅勤務制度の導入に始まり、休職していた母親を休職前と同水準のポジションに復帰させることに至るまで、保険会社は働き方の多様化において他業種をリードしており、一部の企業では働く母親の復職率を95%にまで引き上げることに成功しています」 さらにブラジは続けます。「毎年発表される、働きやすい企業の『ホワイトリスト』で保険会社が突出しているのはこうした先進的な取り組みのおかげであり、保険会社のCEOが働く女性や女性活躍推進に関する委員会で基調講演を求められることも少なくありません」 こうした柔軟な働き方を高く評価しているのは働く女性だけではありません。ワークライフバランスを重視する若い世代もまた、好ましいワークライフバランスを実現できるだけでなく、幅広い研修が提供され、キャリア開発の柔軟性がある保険業界への就職に関心を示しています。 今は保険業界の繁忙期に当たり、年間の雇用計画を作成している最中であることから、求職者にとっては自身の選択肢を検討するのに適した時期です。 ブラジはこう指摘します。「目下、雇用市場では求人が増加しており、人々はより多くの選択肢の中から仕事を選ぶことができます。そして保険業界には多くの利点があります。給与は金融企業には及ばないかもしれませんが、他業種と比べ遜色のない水準です。保険業界は報酬パッケージが魅力的であるだけでなく、ワークライフバランスでは金融企業をはるかに上回り、業界としての安定性でも金融を上回り、仕事もそれほどハードではありません」 「より変化の速い業界を何年か経験し、自分の人生をもっと楽しみ、健康状態により気を配りたいと考えている求職者や、あるいは多額の金銭的報酬を見込める、よりソフトなキャリアパスを探している若者にとって、保険は選ぶべき答えとなります」 「将来的に日本でInsurTechが活発化し、求職者がスキルを磨き、人脈を開発し、広げることができるなら、保険というキャリアは大きな可能性を秘めた、より快適な生活を送るための選択肢となるでしょう」 日本の保険セクターで見られた他のトレンドの概要は以下の通りです。
保険業界は今なお転職に対して保守的な態度を維持しており、中間レベルの求職者に関しては8年~10年の職務経験があり、転職回数が1回以下であることを理想とし、シニアレベルの求職者に関しては13年~15年の職務経験があり、転職回数が2回以下であることを求めています。
上層部のポジションに就ける可能性が最も高いのは、基準に合致し、バイリンガルであり、目的や目標を達成した明確な実績があり、幅広い人脈を通じて業務を遂行することのできる求職者です。
日本の保険会社は女性従業員をつなぎとめることに関して優れた手腕を発揮しているものの、2020年までに女性管理職の割合を30%に引き上げるという目標はまだ達成できていません。
30歳未満の求職者の間では、二カ国語スキルを活用し、伸ばすことのできるポジションを求める傾向が強まっています。グローバル企業が好まれるのは、仕事で英語を使う可能性が高いからだけでなく、将来的に海外に派遣される可能性が高いためです。
保険会社は求職市場での競争力を高めつつあるとともに、人材採用会社を利用する事例が増加傾向にあります。
テレビ・コマーシャルやオンライン・コマーシャルは、消費者の関心を高めるだけでなく、従業員のブランディングを向上することも目的として開発されています。
「インサイドストーリー保険業界編」のレポートの全文はこちら https://www.hays.co.jp/TheInsideStory/HAYS_1971132 ヘイズは、専門性の高いプロフェッショナルを対象に人材紹介サービスを提供しているリクルートメントのグローバル・エキスパートです。 以上