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IoT導入でセミナー:横浜企業経営支援財団

更新日:2018年8月31日

<横浜企業経営支援財団>



中小企業|経営者|ニュース

「中小企業の生産性を上げなければ、日本全体の生産性は上がらない」と岩本氏



 横浜企業経営支援財団は8月3日、横浜市中区の同財団会議室でIoT(モノのインターネット)導入活用セミナーを開いた。「中小企業がIoTをやってみた」をテーマに、経済産業研究所の岩本晃一上席研究員が、IoTの基礎知識や中小企業への導入事例、課題などを解説した。中小企業経営者ら約70人が参加した。


 岩本氏はドイツで始まった第4次産業革命や日本の産業構造の変化を説明した後、工場の「見える化」などに取り組んでいる三菱電機やオムロン、日立製作所、デンソーなどの事例を紹介。その後、経済産業研究所が中堅・中小企業やIoT提供メーカーと2016年4月から取り組んできた「IoTによる中堅・中小企業の競争力強化に関する研究会」での成果や課題などを話した。


 研究会には初年度、機械系製造業4社がモデル企業として参加。例えば非常用・防災用発電装置メーカーの東京電機(茨城県つくば市)は、紙によるデータ管理の非効率を一掃するため、現場帳票ソフトとタブレットによるペーパーレス化に着手。1年で投資額を回収し、売り上げを1割増やしただけでなく、サービスに対する社員の意識が向上したという。また精密板金加工業のダイイチ・ファブ・テック(水戸市)は約30台ある加工機のうち、最初の加工作業に当たる3台にセンサーを取り付け、稼働率の「見える化」に成功。稼働率の平準化により受注上限値が上がり、売上高が3割アップした。


 その上で岩本氏は、中小企業へのIoT導入の難しさについて、①自社の課題が分からない②現場が抵抗する③社長自身が決められない―などの課題に言及。中小企業がIoTを導入して成功するためには、「社長自身がIT投資の重要性を十分に理解し、社内の反対にもかかわらず強いリーダーシップで投資を行うことと、できれば自社内にシステムエンジニアがいることの2点に尽きる」と強調した。



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#中小企業の生産性

#IoT導入

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