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元気な中小企業経営者4人が講演:中小機構、新鋭経営会

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中小企業経営者

IoT(もののインターネット)化による生産性向上を熱く語る山本氏



 中堅中小企業の若手経営者グループ「新鋭経営会」と中小機構は10月12日、東京都港区の中小機構会議室で「中小企業大学校虎ノ門セミナー×新鋭経営会フォーラム2018in東京」を開いた。「わが志とビジネス・イノベーション~挑戦する中堅中小企業の経営者は語る~」をテーマに、新鋭経営会に参加する経営者4人が講演し、約60人の参加者が熱心に聴き入った。

 山本金属製作所(大阪市平野区)の山本憲吾社長は、主力事業である機械加工プロセスの「見える化」に取り組む現状を説明した。大阪府、岡山県、島根県に展開する工場をIoT(もののインターネット)化し、工場設備の稼働状況をリアルタイムに把握することで、5年前に比べて生産性を30%向上させた。「工具やクーラント液の見える化により加工条件の最適化や工具寿命の長期化が可能になった。現在、岡山にラーニングファクトリー(学ぶ工場)を建設しており、これまで経験と勘に頼っていたトラブル回避につなげたい」と語った。

 金剛(熊本市西区)の田中稔彦社長は、2016年の熊本地震で被災した経験と教訓を話した上で、生産ラインのIoT化とロボットによる自動化によって生産性を高めた新工場の概要を説明。また「主力商品のオフィス用棚はかさばり、物流コストが高止まりしているため、同業他社とOEM(相手先ブランドによる生産)による協業を進めている」と解説した。

 海外製の溶接機器や工作機械、溶解炉などを輸入販売する愛知産業(東京都品川区)の井上博貴社長は、「世界の最先端技術をシリューションで提供し、日本のものづくりに貢献する」という企業方針を披露。30人超の技術者で構成したエンジニアリング本部を置き、顧客の要望に応じた製造設備の設計・製作力を磨く取り組みなどを話した。

 下村漆器店(福井県鯖江市)の下村昭夫社長は、新規事業として2000年にスタートした病院向け給食運営システムの取り組みを説明した。IH加熱専用食器を開発したことで、生食材と調味料を食器に盛り付けてトレーごと調理加熱するという「食器に調理器具の機能を付加する」仕組みを実現、食のおいしさ向上と運営の効率化を両立させた。「一流シェフの味と盛り付けを容易に再現できる仕組みとして、今後は高齢者施設や在宅介護分野への普及も目指す」と語った。

 新鋭経営会(岩田一明会長=大阪大学・神戸大学名誉教授)は2012年4月に発足。異業種40社が参加しており、経営・技術分野などの講演会や企業見学会、「新サービス事業創出」や「魅力企業人財」に関するワーキンググループ活動を行う。岩田会長は最後に「新たに来年に事業承継人材に関するワーキンググループを立ち上げたい」と述べた。



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